京都巡検<2002年7月28〜31日>

【1日目のページです】

7月28日(1日目)   7月29日(2日目)    7月30日(3日目)   7月31日(最終日)


コース:

京都ガーデンパレス集合(13:00) → 京都文化博物館 → 錦小路 → 新京極 → 河原町 → 先斗町 → 祇園新橋伝統的建造物群保存地区 → 八坂神社解散(16:30)

本日の目的:
京都市内とくに四条河原町周辺の商業の様子を概観するとともに,次の日以降の各調査のポイント及び周辺状況の確認をする.


旧日本銀行京都支店で煉瓦造りの建物

錦小路周辺の説明をしている様子

鴨川とその西側(右岸)の飲食街の外観

京都文化博物館:
旧日本銀行京都支店の煉瓦造りが隣接している.博物館の中は,京都の歴史のほか美術作品なども展示されていた.説明版に塗り物を使用するなどの工夫も見られた.京都の学校についての展示もあり,小学校発祥の地が京都であるという意外な発見もあった.

錦小路:
錦小路通りは京都御所の南を東西に伸びている.市場で有名な錦小路は,アーケード構造をしており活気があるように見受けられた.休日ということもあり,閉じてる店舗もあったが食品を中心とした専門店が並んでいる.魚と京野菜を扱う店舗が多く,試食コーナーもあり観光客を意識しているようであった.また,道幅が狭いのが特徴で,この休日に自転車で通る人は見られなかった.天井も低く,圧迫感がある.

新京極通:
新京極通りは烏丸通と河原町通の間を平行に南北に伸びている.寺町通りもアーケードの構造をしているが,錦小路と比べて道幅も広く,店舗も若者向けのファッション関連の店舗,ファーストフードが目立った.日曜の午後ということもあり,人通りは多く見られ,若い年齢層が多かったようである.観光者向けよりは地元向けのようである.天井までが高く,圧迫感がない.


錦小路のアーケードにある店舗で,売って
いるのは焼かれた「はも」.

新京極通のアーケードで若
者向けの店が多い.

四条河原町駅周辺で,正面に見えるのは阪急百貨店.路上駐車と渋滞が目立つ.


河原町:
京都の商業中心的な河原町には,阪急のような百貨店や銀行の支店が建ち並んでいる.通りも大きく,また通常の路線バスのほかこの周辺だけの100円循環バスもあった.さすがに車の交通量も多く,渋滞や路上駐車が目立った.

先斗町:
先斗町はもともと鴨川の州であったが,江戸時代に護岸工事のため埋めたて石垣がつくられたところに町家と人家ができた.南北600m東西50mの地域が俗に先斗町と呼ばれるようになった.その後,茶屋などに女子を置くことが許されてからこの町は繁昌し,現在に至っている.要するに,古くからの飲み屋街で少々値段は高めということである.また,先斗町の呼び名は,ここの人家がすべて川原の西側にたち,先ばかり集中しているから先斗町と呼ばれるようようになったという説もある.

祇園新橋伝統的建造物保存地区:
強風町家に祇園らしい感覚を加え,江戸時代から明治時代にかけて質に高い町家が整然と建ち並ぶ.昭和51年に祇園新橋伝統的建造物保存地区に指定され,風趣のある街並みの保存を図っている.祇園の芸能や生活・文化にふさわしい洗練された景観を今に伝えています.我々が通りかかった頃,ちょうど雑誌のロケを行っていた様子があった.


先斗町の飲み屋街

有名なあの高瀬川

八坂神社での集合写真

夜のミーティング:
調査の最終確認をおこなった.
ArcViewの起動,調査項目,デジカメ画像の貼り付け確認など大学でやってきた事前作業と調査内容の確認をおこなった.GPSの起動確認では,GPSの調子が今ひとつで,しかもパソコンが認識しないという問題が起きてしまった.GPSのログ取りは延期されそうである.

巡検を終えて:
まず,街頭でチラシを配布する時に裏にしていることに東京との差を感じた.それよりも,30度を越す暑さの中,みなさんよく歩きました.我々が本日通ったところでは観光客は目立たなかった.地元の人でにぎわっていたというのが妥当であろう.しかも,商業地を巡ったので観光者向けのものも目にすることがほとんどなかった.もっと時間があればしっかりとみれたと思うがしょうがないであろう.次に来るとしたら,もう少し的を絞って京都の商業地を巡りたい.商業地をみるときは,数日ではなく数週間単位でいないと実情がつかめないであろう.そんな時間もなければ実力もない.本当の研究者とは,瞬時にその地域の問題がわかるような観がないと駄目なのだろう.巡検はまだ始まったばかり,受講学生は明日以降も調査に追われそうである.


学生に指導をする高阪先生

学生の疑問に答える関根助手と院生